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JAB主催の第2回EMC技能試験が終了

Issue 22
2001年07月13日

あらまし

2000年08月21日〜2001年04月27日に渡って行われていた、財団法人日本適合性認定協会 (略称: JAB) 主催の「第2回EMC技能試験」が終了し、2001年06月29日付けで同試験の最終報告書 (全76頁) が発行されました。
今回の「EMC技能試験」は、昨年に引き続いて行われたもので、第2回目となります。このプログラムには国内56の試験所が参加しています。

供試体

York Electronics Center社製のノイズ発生器 (CNE) が使用されました。参加56試験所を3グループに分けて、3台のCNEを循環することで行われました。

技能試験の方法

測定項目 測定内容
放射妨害波試験 サイト: オープンサイト or 電波暗室
試験温度: 5〜30℃
測定周波数: 35/130/330/550/800MHz
検波: IF 120kHz Quai-peak
CNE配置: GRP上高さ80cm
測定距離: 3m、オプションで10m
受信アンテナ: 通常使用しているアンテナ
測定機器: CISPR 16-1適合品
測定法: アンテナ高1〜4mの最大値を測定
伝導妨害波試験 プログラムの途中で供試体を壊す事故が繰返し発生したため、伝導妨害波試験は中止された
直接接続試験 測定周波数: 放射妨害波試験の各周波数
検波: 放射妨害波試験に同じ

統計手法

今回の試験の目的は、参加した試験所の中で平均値と標準偏差を求め、その値との比較で参加試験所の占める位置を把握することにある。従って、結果の評価はJIS Q 0043-1 4.3 共同実験方式のZ-スコアで行っている。また、異常値の検出は、APLAC等で採用されているロバスト (Robust) 法を用いている。

結果

JAB発行の最終報告書を基に、弊社で結果をサマライズしたものを下記に示します。表の縦軸は参加試験所 (コード) を示し、横軸は試験の項目を示します。この表では下記のZ-スコアのいずれかが「不満足」(ISO/IEC Guide 43-1によりZ-スコアの絶対値が3以上) の場合に、該当する試験所の「Z判定欄」に「#印」が表示されています。また、放射妨害波試験で、ユーデンプロットの95%楕円外の試験所については、「Y判定欄」に「#印」が表示されています即ち、「#印」のない参加試験所のデータの方が各所平均値からのばらつきが少ないことを意味します。

なお、表中の参加試験所の識別は固有に付けられたコードで示しています。試験所が特定出来る情報は一切公開されていません。(参加者には自身のコードのみが通知されています。)

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Summary of JAB Proficiency Test (2000.08-2001.04)
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まとめ

報告書を見て気づいたことのみを箇条書きにします。

  1. 35MHzの周波数での試験所間のばらつきが目立ちます。報告書上ではその原因は特定されていません。
  2. 放射妨害波のすべての周波数で異常値を示している試験所が数社ありますが、供試体の特性から、測定系に使用している前置増幅器が飽和していることが考えられます。
  3. 測定に使用するアンテナは「通常使用しているアンテナを使用する」との指示がありましたが、VHAP/UHAPなど、本来、測定用に半波長ダイポールアンテナを使用している試験所が6ヶ所あります。
  4. 直接測定を行っていない試験所 (8社) が目立ちます。
  5. 今回の報告書上では、測定した試験設備の分類 (電波暗室 or オープンサイト) が示されていませんが、できれば明示していただきたいものです。
  6. 伝導妨害波試おいて人為的なミスによる供試体の破損が繰返し発生したため、途中でこのプログラムの継続が中止されましたが、それに代わる試験法の開発が望まれます。
  7. 2回に渡って使用された供試体は、広帯域ノイズ発生器であるため、日常的に測定しているノイズ源 (クロックの高調波など) とは異なり、前置型増幅器の飽和など予期せぬ現象が発生する可能性があります。これを検出するのも試験能力の重要な一部ではありますが、より実際の装置に近いノイズ源を使用しての能力試験の実施が望まれます。

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